【クラウド在庫管理アプリ「nanco」のコラム】棚卸しの意味を一文でいうと、実際の在庫を数えて帳簿とのズレを正す作業です。読み方(たなおろし)や「棚卸」との表記、棚から卸して数えた語源、「業務の棚卸し」などビジネス用語としての使い方まで、例文つきで解説します。
「来週の月曜、閉店後に棚卸しね」。
新しい職場で最初に戸惑う言葉のひとつが、この「棚卸し」かもしれません。在庫の話かと思えば、会議では「業務の棚卸し」という使い方も出てきて、なおさら迷います。
この記事では、棚卸しという言葉の意味・読み方・語源から、ビジネス用語としての使い方までを例文つきで解説します。
なお、この記事は特集「棚卸し」の 1本です。やり方や手順まで通しで知りたい方は、総合ガイド「棚卸しとは?やり方・種類・時期から効率化までの完全ガイド」からどうぞ。
棚卸しとは、倉庫や売り場にある在庫を実際に数えて、帳簿の数字と現物のズレを見つけて正す作業のことです。読み方は「たなおろし」です。
帳簿のうえでは 50個あるはずの商品が、数えてみると 47個しかない。この 3個のズレを見つけて、帳簿を現実の数に合わせる。ここまでが棚卸しです。
実際の会話では、こんなふうに使われます。
また、在庫と関係のない場面で「抱えている仕事を全部書き出して確かめる」という意味でも使われます。こちらは比喩としての使い方で、あとの「ビジネス用語の棚卸し」の章で説明します。
読み方は「たなおろし」です。これ以外の読み方はありません。
表記は 2通りあります。
| 表記 | 主な使われ方 |
|---|---|
| 棚卸し | 送り仮名つき。日常の文書や記事で読みやすい表記です |
| 棚卸 | 送り仮名なし。「棚卸資産」「実地棚卸」など会計・法令の用語で定着しています |
どちらも正しく、意味も同じです。ただ、同じ書類の中で 2つの表記が混ざると読み手が引っかかります。社内の文書では、表記をひとつに決めておくのがおすすめです。ひらがなで「たなおろし」と書いても間違いではありません。
語源は字面のとおりです。昔の商店で、棚に並べた商品をいったん全部下ろして数えたことから、「棚卸し」と呼ばれるようになったとされています。
棚に置いたままでは、奥のものが数えられません。だからいったん全部卸して、ひとつずつ数えて、また棚に戻す。手間をかけてでも現物をすべてあらためる、という作業の性格が、名前にそのまま残っています。
この「持っているものを全部出して、確かめる」というイメージが、ビジネス用語としての使い方にもつながっていきます。
在庫の棚卸しで確かめるのは、「帳簿と現物が合っているか」です。
日々の記録には、どうしても漏れが出ます。だから定期的に現物を数えて、帳簿を現実に合わせる。数字が合っていてはじめて、発注も決算も帳簿を根拠にできます。
なぜズレるのか、どんな種類とやり方があるのかは、棚卸しの総合ガイドに一通りまとめています。この記事では、言葉の意味に話を絞ります。
最近は、在庫のない職場でも「棚卸し」をよく耳にします。「持っているものを全部出して、確かめる」という語源のイメージを、仕事や経験にあてはめた比喩です。
代表的な使い方は 2つあります。
業務の棚卸しは、チームや自分が抱えている仕事をすべて書き出して、内容や量、重複を確かめることです。
スキルの棚卸しは、これまでの経験や身につけた能力を書き出して整理することです。転職活動やキャリア面談でよく使われます。
どちらにも共通するのは、「全部出す → 数える・確かめる → 整理する」という流れです。棚の商品を全部下ろして数える、あの手順がそのまま比喩になっています。
💡 会話で「棚卸ししておいて」と言われたら、在庫の話か仕事の話かは文脈で判断します。倉庫や売り場でのやり取りなら在庫、会議や面談の場なら業務・スキルの意味であることがほとんどです。
会計や簿記の文脈では、期末に残っている商品や材料などの在庫を棚卸資産と呼びます。決算の前に棚卸しをして、期末の在庫金額を確定します。この金額は売上原価と利益の計算にそのまま使われます。だから決算では、法人でも個人事業主でも期末在庫の確定が必要になります。計算式や棚卸表の保存といった決算まわりの深掘りは、総合ガイドの「税務と棚卸し」の章に譲ります。
言葉の意味がつかめたら、次は実際のやり方です。当日までの段取りは棚卸しのやり方で、種類や時期・失敗と対策を含む全体像は総合ガイド「棚卸しとは?完全ガイド」で続けて読めます。
なお、私たちはスマホで棚卸しができるクラウド在庫管理アプリ「nanco」を開発しています。数える作業そのものを軽くしたい方は、棚卸し機能の紹介ページものぞいてみてください。